エシカルインタビューVol.9 バナナペーパーで作られたエシカルレターセット 旅する文具屋acorn

エシカルインタビューVol.9 バナナペーパーで作られたエシカルレターセット 旅する文具屋acorn

レターセットがうまれたきっかけ

インタビュアーをつとめます、矢崎です。
本日は、バナナペーパーでエシカルな活動をされている旅する文具屋 acornのPiKAKOさんにお越しいただきました。よろしくお願いします。

よろしくお願いします。

それでは早速質問に入らせていただきます。
まずは活動内容を教えてください。

はい。今の活動内容としては、名前の通り「旅する文具屋」として旅をテーマに、私が行った国や経験したことを色で表現したレターセットをメインに販売しています。

PIKAKOさんは旅行が好きとホームページに書かれていますが、そこからどのようなことがきっかけでこちらの商品が生まれたんですか?

私が友人に文具をプレゼントをしようと思った時に理想のデザインのものが文具屋さんになくて、自分で作ろうって思ったのが商品を作ったきっかけなんです。
いろんな国に行き旅をした経験の中で、色んな美しい景色だったり素敵な出会いがたくさんあって、その出会いの中でやっぱり持続可能なものってすごく大切だなって。環境のことなどを考えるきっかけでもあったので、何かそういったことが取り入れられたらいいなと思ってこのバナナペーパーレターセットが生まれました。

バナナペーパーについて

こちらのバナナペーパー、私は今回初めて知ったんですけれども、どういったものなんですか?

バナナペーパーは、アフリカのザンビアという国のオーガニックバナナ農園さんで作っているバナナの茎を使った紙になります。バナナペーパーを仕入れてる会社さんもかなりこだわってその農園さんと提携してやっていて、SDGsの17項目全てを網羅すると言われているんです。
例えば、今までバナナの実だけを仕入れていたので茎の部分に関しては廃棄してしまっていたんです。でも、その茎の部分を日本で買って紙にできればそこにも付加価値がついて、雇用創出につながります。
また、日本でその紙が売り上げになった分の金額が寄付されて、教育支援や貧困の方に回すということができているので、かなり期待ができる紙だな、というのはすごく思っています。

なるほど、バナナの茎を使った紙を作って、売り上げの寄付もされているんですね。

はい。さらに、フェアトレードの紙になっているので、たくさんの人に届けば届くほどアフリカでもハッピーが生まれる、という仕組みになっていて、すごく素晴らしい紙だなと個人的に思っています。

ありがとうございます。
こちらのレターセットにはこだわりがたくさんあると思うんですけれども。原料についてこだわっている部分を教えてください。

原料に関して言うと、今便箋も封筒もどちらもバナナペーパーを使っているんですね。最近になっての話にはなるんですけれど、今までプラスチック製だった商品のパッケージを紙を折りたたんで作ったものに変更しました。せっかくエシカルレターセットとしてやるなら全て環境に配慮したプラスチックフリーなものにしたいな、というところで、端から端まで全部にこだわっています

レターセットのデザインについて

今回私もこちらのレターセットをいただいて、色がすごく鮮やかな色でとても綺麗だなと思ったんですが、このデザインはどのような風に決められているんですか?

デザインに関しては、今は全部で6色あります。これまでに私が訪れた国で一番印象的だった都市や街、お店などから色のインスピレーションを受けて作っています

例えば、これがタイのデザインになるんですけど、黄色をメインにしています。私はもう全部で3回タイに行っていて、そのうちの一回が国王様の誕生日だったんです。タイって、誕生日の曜日ごとに色が決まっていて、国王様の生まれた黄色の日に合わせて、国中が黄色一色だったんです。なのでそこからのインスピレーションだったり、あとお寺のゴールドがすごく印象的だったので、そういったところで色を作ったり。
あと他の町でいうと、こちらの商品は、アフリカのモロッコに行った時にインスピレーションを受けたものです。モロッコにシェフシャウエンという青い街があるんですね。調べると結構有名なので「これか~!」となると思います。
モロッコの方って自然を取り入れるのがとっても上手で、その青一色の中に赤や緑や黄色などの原色の花瓶を置いていて本当に綺麗だったので、青一色だけでないカラフルなブルーのレターセットを作ったり。そういう感じでどんどんデザインは作ってます。

商品に同封されているカードにも色々書かれていますよね。それを見てここ行ってみたいなというのは結構あって素敵だと思います。
実際このバナナペーパーを見た時に、和紙みたいな感じで温かみのあるものなんだとすごく思いました。

そうなんですよ。バナナペーパーのレターセットは、ペーパー自体は和紙の製法で作られています。というのも、日本とアフリカのフェアトレードということもあって、せっかくだからその日本の技術をちゃんと使おうというのがきちんと組み込まれたフェアトレードになっているんです。
だから、アメリカとアフリカのフェアトレードだったら絶対に生まれなかった商品だと思うんです。そういったところでも本当に日本ならではの技術が盛り込まれていてこの温かみが生まれているので、日本の魅力も発信できるレターセットにできたらいいな、というのは私たちも思っていますね。

レターセット以外の商品

レターセット以外にどんな商品がありますか?

今はレターセット以外だとメッセージカードステッカー、そしてZINEという冊子を作っています
メッセージカードバナナペーパーで出来ているんですけれど、メッセージの部分は購入していただいた方に30文字まで入力していただけます。お店とかでメッセージカードを買うとなるとメッセージ部分は規定されたもので自分の言葉ではないので、そういったところは温かみがさらに倍増かな、と個人的に思っています。
ステッカーの方は旅で印象に残ったものをイラストにして売ってはいるんですけれど、それよりも最近はDMだったりLINEの方でオーダーを頂いて、その人ならではのものを作ってお渡しするっていうのがメインになっていますね。
最後に、ZINEという媒体があるんですけれど、小冊子みたいなもので、そちらもタイとモロッコの話を一冊ずつ書いてネットショップで販売させて頂いています。

オリジナルな商品が沢山ありますね。

やっぱりオンリーワンというか、人それぞれ性格もやりたいことも何もかも違うと思うので、できるだけその人のやりたい、あげたいものに添えたらいいなと思うので、できるだけそういうところにはこだわるようにしています。

今後その商品のラインナップは増えたりするのでしょうか?

今後に関しては、今はカレンダーバナナペーパーで作っていて、卓上のものと、めくれるようなものができたらいいなと思っています。
それもデザインなどはできるだけ今のような旅の路線からそれたくはないので、旅をコンセプトに作れたらいいなと思って今製作中です。

それもやっぱりバナナペーパーで作られるんですね。

そうですね。やっぱりバナナペーパーが私にとってすごく大事で。というのも、私は大学時代に国際協力について勉強していて、タイのスラム街だとか貧困の地域に実際に行って、短期間なんですけれど実際にそのお家に住まわせてもらったりとかもしたんです。そこでの経験もあって、フェアトレードのこの紙にすごくこだわっています。

そうですね、素敵な機会ですよね。

手紙に込められる思い

先日友達にバナナペーパーのことを話したら、素敵だねと言ってもらえて私も嬉しかったです。
バナナペーパーは初めて聞いたと言っていました。

私も元々知らなくて、レターセットを先に作ろうっていうのが頭の中でアイデアとして出てきていたんです。その時に、せっかく作るなら環境とか、誰かのためになるような物を使いたいなと思って調べてやっと見つけました。私も見つけたときすごくハッピーになったし、それを届けてこういう言葉などをいただけてとってもハッピーなので、もうちょっと調べていく機会を自分としても作っていきたいなとは思いますね。

相手のことを考えながら書いている時間も含めて幸せになれるのが手紙かなとも思います。

ワクワクしますよね。読んでくれた時の相手を想像しながら書いて、届いたら返事が来るかもと思ったり、その後LINEなどで「これ何?!」となったりするのも結構楽しかったりするので、幸せを生み出すのって結局言葉なんだな、というのをすごく思います。

LINEで言われるのも嬉しいですけれど、やっぱり手書きの手紙だともっと思いがこもってるというか、思いを倍に感じますよね。

感動しますよね。

感謝状や卒業証書に使うのも素敵ですね!

私自身がやってるわけではないんですけれど、卒業証書でバナナペーパーを使ってる学校さんとかもあるみたいです。あとは、バス用品メーカーのLUSHさんはラッピングの紙がバナナペーパーです。LUSHさんはもともと製品自体誰が作ったか見えるような物を作ったり、容器回収をされていたり、すごく素敵な取り組みをされていると聞いています。

結構使われているところが多いんですね。

まだ全然数えられるぐらいしかないかなとは思うんですけれど、使ってる企業さんもあるので皆さんも是非探してみてほしいですね。

もしこちらのレターセットが気になる方は、旅する文具屋さんのInstagramを是非チェックしてみてください。

よろしくお願いします。

今日はたくさんお話を聞くことができました。素敵なお話ありがとうございました。

嬉しいです。ありがとうございました!

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