エシカルインタビューVol.20 渡り鳥の保護に繋がるブレンドコーヒー バードフレンドリー®️コーヒー

エシカルインタビューVol.20 渡り鳥の保護に繋がるブレンドコーヒー バードフレンドリー®️コーヒー

バードフレンドリーコーヒーとは?

本日は、バードフレンドリー®️認証コーヒーの販売を通して渡り鳥と彼らが生息する森の保護に貢献する住商フーズ株式会社さんにお越しいただきました。本日はよろしくお願いします。

住商フーズ株式会社の新沼と申します。よろしくお願いします。

それでは早速質問に入らせていただきます。住商フーズさんのコーヒーチームはどんなことをされているのでしょうか?

私たちは日本でも人気の産地のグアテマラなど中米をメインにコーヒーの生豆を海外から輸入しております。また、バードフレンドリーコーヒーの日本での広報等の総代理店のようなお仕事もさせてもらっています

ありがとうございます。バードフレンドリーコーヒーとはどのようなものなのでしょうか?

そうですね。一言で言いますと渡り鳥の森を守りながら作られたコーヒーです。
コーヒー豆のうち、渡り鳥の森を守るためのある特定の条件を満たしたものをバードフレンドリーコーヒーとして認証し、販売しています

なるほど。その認証の特定の条件とはなんですか?

認証基準は大きく分けて二つあります。一つ目が有機栽培であることです。いわゆるオーガニックで農薬をできるだけ使わずに生産されていることが大切です。
二つ目がすごく特徴的なんですけど、シェードツリーといわれる、コーヒーには日陰を、鳥には憩いの森を提供する木の下で作られるという点です。

シェードツリーとはコーヒーの木の近くに植えられ、コーヒーを日光から守る機能を持つ木です。コーヒーの木は日光に弱く、直射日光に晒され続けると葉焼けを起こし、コーヒー豆の品質が落ちてしまいます。バナナやマンゴーなどがよく使われるのですが、これらの木は鳥の住処の役割を果たしているんですね。

なるほど。その条件を満たすコーヒー豆はどれくらい希少なものなんでしょうか?

まずコーヒー豆自体は世界で年間1000万トン以上ととんでもない量が作られているんですけれども、その中でバードフレンドリーのコーヒーは1%にも満たないぐらいで、すごく貴重なものです。なぜかと言うと、このバードフレンドリーコーヒーの認証には鳥の住処になる原生林みたいなところで作られていることが条件なので、生産できる土地が限られてしまっているんですね。

ただ徐々に生産農家さんも増えていまして、今は世界12カ国でバードフレンドリーコーヒーが作られています。

とても貴重なんですね。
ちなみにシェードツリーを用いた栽培じゃない普通のコーヒー栽培っていうのはどのようなものなんですか?

シェードツリーを用いた栽培と違って高い木が障害物としてないのが特徴です。開けた土地だとコーヒーの生産・収穫が簡単になるということで、コーヒー農園は広い土地を切り拓いて造られるんですね。でも高い木が障害物として無い農園なので大型の機械とかを使ってより多くのコーヒーを効率よく生産できます。

しかし、森を切り開いてコーヒーのみの農園というのは自然にとっては『不自然』で、環境面はもちろん水や土壌の栄養分という点でも持続可能ではありません。

その点を考えると、シェードツリーを使った栽培はよりサスティナブルなのかもしれないですね。

ありがとうございます。
バードフレンドリーの方がより自然な栽培方法のように感じますね。

そうですね。そこにある環境をそのまま使ってコーヒーを作っているというようなイメージです。

栽培環境や気候などというのは限られているんですか?

そもそもコーヒーを作れるところというのが限られています。コーヒーは通常北緯25度と南緯25度の間という狭い範囲の中でのみ栽培されています。その一帯はコーヒーベルトと呼ばれていて、スターバックスさんとかにも地図が貼ってあるのでご存じの方もいるかもしれません。

もちろんそこの中で原生林があるっていうのが大きな特徴なので原生林がどういう環境にあるかによってバードフレンドリーコーヒーがどこで作れるかってのが連動してくるというイメージです。

原生林にはどんな鳥が住んでいる??

なるほど。
少し話は戻ってしまうんですけれども、具体的にどんな渡り鳥が生息しているんですか?

とってもいろんな鳥がいるんです。1,780種類以上の渡り鳥が世界のバードフレンドリー農園を利用しています。熱帯ってやっぱり鳥が多いイメージもあるかなと思うんですけど、中でも有名な鳥を二種類今日はご説明します。

まずはハチドリの一種のノドアカハチドリという鳥がいます。この鳥は体長8センチぐらいしかないのにアメリカから南米のコロンビアとかペルーとかまでノンストップでメキシコ湾を渡るという鳥です。

もう一種がハリオマイコドリです。ムーンウォークをする鳥の仲間ということで話題になった鳥なので、もしかしたらご存じの方もいるかもしれません。
是非興味をもった方はその他の鳥についても調べていただけたらと思いますが、このようにユニークな文化とか特性を持った鳥っていうのが森林には多数住んでいます。

バードフレンドリーコーヒーの売り上げの一部はアメリカのスミソニアン渡り鳥センターというバードフレンドリーを運営しているところへ寄付されます。彼らがこの渡り鳥の保護活動とか研究活動をしており、どこをピンポイントで保護すれば渡り鳥が暮らしやすくなるかっていうの研究をしています。その様子の一部はバードフレンドリーコーヒーのInstagramでも公開してるのでぜひ見てみてください。

是非チェックしたいです!
農園の視察などもされるんですか?

そうですね。これはバードフレンドリー特有というよりも商社一般のお仕事なんですけれども、実際に現地の農園に行ってシェードツリーの状態とか農園での鳥の生態系とかを見ています。今年のコーヒーがどういう風になってるかなとか木が病気になってないかなとかそういう品質を確認する面でも視察というのは行っています。

商品ができたきっかけ

大変なお仕事ですね。
次にこの商品が生まれたきっかけについて教えてください。

はい。バードフレンドリーコーヒーができたきっかけは1970年代まで遡ります。その当時、アメリカでは渡り鳥の減少が問題になってきていました。
皆さんも沈黙の春っていう本をご存知かなと思うんですけど、あの本にも象徴されてるように鳥たちっていうのはアメリカの人々にとってすごく身近な自然で、この鳥が鳴かなくなるとか姿を消すとかということは環境破壊の表れと結びつけられてきた経緯があります。ですから、渡り鳥の減少は人々の関心事となったのですね。

そういう渡り鳥がいなくなったということをきっかけにして、渡り鳥の移動についての研究をスミソニアンの渡り鳥センターが行った結果、アメリカとカナダと南米を結ぶグアテマラ等の中米にある木陰栽培をやってるのコーヒー農園が渡り鳥の休息地になっていることが判明しました

そこを守ることが渡り鳥を守ることにつながるのではないか、っていうことで1999年バードフレンドリー認証っていうのがスタートしました。以上が歴史的な経緯です。

商品への想い

辿ると50年も歴史があるのですね。
このコーヒーはどのような方に手に取っていただきたいですか?

そうですね。コーヒーって本当に多くの方にとって身近な飲み物で毎日飲む人もたくさんいると思うので、基本的には本当にどんな方にも飲んで頂きたいなと思います。
中でもエシカルとか未来の環境を守る事っていうのに関心を持っていただいてる方にぜひ手に取って一緒にコーヒーや社会の未来を良い方向に進めていって欲しいなっていう風に思います。

多分私の話よりも身近な友達とかお母さんとかがバードフレンドリーコーヒー美味しかったよって言ってくれた方がインパクトあると思うので、皆さん一人一人がバードフレンドリー大使のつもりで是非どんどんエシカルの輪を一緒に広めていっていただけたら嬉しいです!

まさに一杯からできる環境保護活動ですね!

そうなんですよ!実はこの一杯からできる環境保護活動」っていうのがバードフレンドリーのキャッチフレーズなので、そう言っていただけて嬉しいです。

毎日飲むことが多いコーヒーなど、身近なところから環境に優しくできるといいですよね。

そうですね。本当に身近なところだからこそ意識に直結するところなので、日々の選択で考えてもらえたら嬉しいなといつも思います。

今後の展望

それでは最後の質問になってしまうんですけれども、今後の目標や展望を教えてください。

何かを買う事っていうのは意思表示と一緒でその商品とか会社に対する投資だなって思うんですね。より多くの人が投資して応援してくれるようなバードフレンドリーになれるように、そして応援に応えられるようにっていうところをこれからも頑張っていきたいなと思います。

まさに買い物は投票だ!ですね。応援してます!
本日は素敵なお話ありがとうございました!

こちらこそありがとうございました!

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