エシカルインタビューVol.12 長く、生活に寄り添うTシャツ ETHICAL CLUB

エシカルインタビューVol.12 長く、生活に寄り添うTシャツ ETHICAL CLUB

活動内容

今回は、オーガニックコットンを使ったTシャツを販売されているETHICAL CLUBさんにお話を伺っていきます。
よろしくお願いします。

ETHICAL CLUBを運営しております、合同会社キムラテック代表の根本慶祐です。よろしくお願いします。

まずはETHICAL CLUBさんの活動内容を教えてください。

ETHICAL CLUBは、ブランドとしては2020年にスタートして、サステナビリティ性の追及、服として長く着られるということを重視した製品を販売しています。
タフな生地だったり、縫製が綺麗だったり、首がよれないだったりといったことや、ファッション的に流行り廃りなく着てもらえるようなものを作るブランドです。

エシカルだったり、サステナブルだったり、そのような理念でブランドを立ち上げられた理由や経緯はどのようなものですか?

最初は学生時代にゼミでサステナビリティを学んでいたのがきっかけです。それまでは普通のいち消費者として、あまりエコSDGsといったものにはあまり敏感ではなく普通に生活していました。いろんな社会課題や環境問題を知って、せっかく学んだからには何かしらのかたちでその業界にコミットしていきたいなという気持ちがだんだんと生まれてきて。

卒業手前くらいに、ゼミで学んだことをInstagramで情報発信し始めたのですが、そのときに結構反響があったんです。自分がインプットしてきたものが社会にとって価値や意義があると感じたのですが、ただ慈善事業をやっていても社会人との両立や資本面でも継続が難しいとなってきてしまって。

自分たちが持続可能でないと元も子もなくなってしまいますよね。

何かプロダクトかサービスを立ち上げて、自分たちが表現したことに対する対価を得たいと思っていました。もともと僕が服などを好きだったので、まずはサステナブルなTシャツを作ろう、ということになりました。

商品のこだわりポイント

 

Tシャツのデザインや原材料へのこだわりはどのようなところにありますか?

まずデザインですが、男女や体形にあまり関係なく、広く着てもらえるようなシルエットをなるべく心掛けています。また、よれることなくタフであることを追求しています。
原材料のコットンは、福島県の株式会社起点という企業様が作っている有機綿を使っています。福島の有機綿とトルコのオーガニックコットンを練り合わせて生地を作りました。日本で栽培したコットンを利用している服はあまりないので、そういった意味では希少価値はあるかなと思っています。

トルコ産だけでなく、日本の福島で育てられた綿も使われているんですね。

日本の方だと直接会って顔を見て、いろいろ話しながら一緒にものをつくれるので、そういったところに意義があるかなと思います。

糸にもこだわっていらっしゃるんですよね。

タフな生地の選定は難しく、仕上がったサンプルが、Tシャツとしては硬すぎる風合いで上がってくることもあったので、そこはプロであるメーカーさんにご提案頂きながら、今回はTシャツではあまり使われない1本の糸を3本に練り合わせて作られた三子糸(みこいと)を使っています。やわらかい風合いに仕上がっています。

ここがエシカル!

オーガニックコットンなどのこだわりを伺ってきたんですが、改めてここがエシカル!というようなポイントは他にどのようなものがありますか?

僕たちのブランドでは生産過程や製造過程、原価率を公開しています。
消費者が求めるニーズに対して僕たちが責任を果たしていくところにエシカルな部分があると思います。ただ、ものとしての良さがないと、一方的に「これはサステナブルだから買え」という風に押し付けても欲しくないだろうし、興味で買ってくれたとしても実際触ってみたらあまり良くないということはあってはならないと思っています。

せっかく買ってくださったのに残念な思いをさせてしまうというのは、サステナブルブランドである以前に服を作るブランドとしていけないという思いがあります。いいものを作って、それが結果的にサステナブルであればいいなと思います。

先ほど触れてもらった点で、製造原価を公開されているというのがすごく興味深いなと思いました。それはブランド構想時から考えられていたことなんですか?

そうですね。大学で学んでいるときから、価格の透明性がこれからの製造業において重要なファクターになるとは常々感じていて。積極的に原価を出して消費者に納得してもらう、それが信頼になると思います。国内外でもそういった取り組みをされている企業が先行してあったので、僕たちも当然の義務というか、発信をしていくことには最初からこだわっています。
ただ、一概に原価率を出すだけがポジティブだとは思っていないので、ただ僕たちは選択肢の一つとして出しているという感じです。

お客様からの声

現時点でTシャツを買われた方からの反応はありますか?

まだ発売してからあまり日が経っていないのですが、購入していただいた方からは、触っただけで上質でいいものであることが分かるという声をいただいているので、ブランドコンセプトがちゃんと反映されているなと思っています。

今後どのような方々にこの商品を手に取っていただきたいと考えていますか?

まだ小さいブランドなので、まずはサステナビリティに対して興味のある方や、サステナブルでかついい服が欲しいなと思った方に届いてほしいですね。長期的には、あまり興味のない方にもいいものだなと思ってもらって、実は製造過程にこだわっているプロダクトなんだよというのが伝わるのが、伝播の仕方として一番いいのかなと思っています。

今後の展望

最後に、今後のブランドの展望や商品展開などありましたらお聞かせください。

商品展開に関しては、突拍子もないものは作らず、日常に寄り添って、いつの時代でも、誰でも着れるようなものを作っていきたいと思っています。シャツやデニムなど、ベーシックなものを中心に展開していく予定です。
ブランドの認知度はまだまだ低いですし、アイテムも今白Tシャツ1着だけでやっているので、いろんなものを作って露出を増やしていきたいです。

今後がとても楽しみです!

今回はETHICAL CLUB様にお話を伺いました。ありがとうございました。

ありがとうございました。

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