エシカルインタビュー Vol.18 発芽大豆を使った大豆ミート Soycle

エシカルインタビュー Vol.18 発芽大豆を使った大豆ミート Soycle

活動内容

本日はSoycleを製造・販売する株式会社上向きさんにお越しいただきました、よろしくお願いします。

よろしくお願いします!

まず早速になるのですが事業内容を教えてください。

はい。私たちは『株式会社上向き』という会社の事業の一環でSoycleというブランドを展開しています。
「環境に配慮したライフスタイルを日本のスタンダードに。」を会社のミッションとして、大豆ミートの事業を行っています

ありがとうございます。
このSoycleというブランドが生まれた背景を教えてください。

私には二人の子供がいるんですけど、去年当時1歳半の男の子に小児がんが非常に重い状態で見つかって、今は元気になったんですけど当時ステージ4という状態で手術も含めて8ヶ月くらい治療していました。
その時に子供の命について初めて向き合って、手術が終わってなんとか生きられそうだと先生からお話があった時に、この子のために事業を作ろうと決めました。

私たちが死んで子供たちの世代になって、その子供たちが生きる未来になった時に、その子供たちが生きる未来をよりいいものにしていきたいなと思いました。そのとき環境問題というものに我々大人がもっと積極的に関わっていかないといけないなと感じて、その時に出会ったのが大豆ミートという商品でした。

基本的にできた背景はそこにあるんですけど、ある意味トレンドにもなりつつある大豆ミートという商品は人が手に取りやすい商品でもあると思ったんですね。
食というのもありますが、人が手に取りやすい商品を通じて環境問題に関しての情報を伝えていくことで、会社のミッションである「環境に配慮したライフスタイルを日本のスタンダードに。」を身近に感じてくれる人が増えるんじゃないかと思ったので大豆を選んだというところです

当然今みたいな考えの部分と、実質的に環境負荷という面で大豆ミートと牛肉を比べたときに大きい差があるので、こういうところからも大豆ミートを事業の主力として据えようと考えてこちらの商品が誕生しました。

商品が生まれた背景には様々な想いがあったのですね。

商品のエシカルなポイント

次に商品のエシカルなポイントをお教えください。

まず、理論上にはなるのですが、牛肉と比べるとSoycle一袋で水は1.75トン分、穀物は1.1キロ、CO2は5.4キロを削減することができます。このCO2、5.4キロというのは車で20分走った時のCO2排出量に相当します。これが一つ目ですね。

また、取り組みとしてパッケージのところに紙マークがついていて、プラスチックの使用量を減らしています。通常、パッケージの上の部分にチャックみたいなのがついているんですけどそれを無くしました。当然あった方が便利なんですけど、プラスチックをできる限り減らしたいというのがあります。裏面にもプラスチックをできる限り減らそうとしていますという事を書いています。

最後に定期コースというものもやっています。これは2ヶ月に一回しかやってなく、2ヶ月分まとめてお届けしていて、本当に微々たるものかもしれないんですけど、毎月その運送会社を動かすのではなくて2ヶ月に1回の頻度で商品をお届けすることで、極力CO2が出ないようなやり方をしています

大きく、以上の3つがエシカルな取り組みとしてあげられるかなと思います。

大豆ミートの特徴

こちら大豆で作られているということなんですけど、他の代替肉とここが違うというような事があれば教えてください。

従来の大豆ミート商品は脱脂大豆というもので作られていて、この脱脂大豆っていうのは大豆から油を搾り取った後の副産物のことを言います。他の会社さんではこの脱脂大豆に食感とか風味とかを近づけるためにいくつか添加物をつけて商品として出しているって言うのが結構多いんですね。一方、我々は原料として脱脂大豆ではなく発芽した大豆を使っています。

この発芽した大豆というのは、植物とかに音楽をかけて育てると美味しく育つとか言うと思いますけど、温度とか水の量とかそういったものを含めて、逆に大豆にストレスを与えて育てます。そうすると大豆は頑張って生き延びようとして、その生き延びようとする時に「ポンッ」って目が出てくるんですけど、この芽が出る瞬間というのが大豆の栄養価旨味成分がとても高い時でして、美味しくて栄養価の高い大豆になります。

実際に、栄養価の面を見ると、動物のお肉で通常100gあたり13gとか14gのタンパク質が入っているんですけど、Soycleはそれに対して、100gあたり55gのタンパク質が入っています。こんな感じで栄養価はグッと引き出されて旨味成分も上がってるので非常に食べやすい大豆ミートになっているというのが大きな特徴になっています

タンパク質の含有量にそこまでの差があるのは驚きでした!

製品の品質について

こちらの商品の食感だったり味だったり特徴をお教えてください。

発芽した大豆を使っていて旨味成分も多く含んでいるという部分は前述と重複するんですけど、Soycleは他の大豆ミート商品と違って水戻しがいりません。他の多くの大豆ミートは独特の臭みをとるために、お水に戻すお湯に戻すことが多いです。

そこを我々のSoycleはそのままコーンフレークみたいな感じで食べれちゃうっていう感じです。Soycleは異風味がすごく低減された状態になっていて、ここにはいくつか理由があって、さっきの発芽した大豆というところもあるんですが大豆そのものも高オレイン酸大豆というの使っています。オレイン酸ってオリーブオイルに多く含まれている成分で体にとってポジティブに働くのですが、これを多く含んだ大豆を使っているんですね。これが大豆臭さとかの軽減につながっている部分になっています。

臭みがないっていうところが非常に大きな特徴で、サラダの上にパラパラと振りかけてクルトンにして食べることもできるし、ミートソースを作る時とかにトマトソースをぐつぐつ煮込んで一番最後にSoycleをかけてかき混ぜればミートソースのひき肉っぽい感じにできちゃうとか、そういうお手軽な感じで使えるっていうところが他と違うところかなと思っています。

様々な料理に使えるは便利で素敵な特徴ですね!

誰に届けたい?

今後どのような方々に手に取っていただきたいですか?

多くの方の手にとってほしいなとは思っています。ただですね、先ほども言ったように自分の子供が生きる未来が良いものであって欲しいなと強く思っていることもあり、特に若い世代の方にも何か積極的に手にとってもらえたら嬉しいなと思っています。

最近は大学とか高校とかそういうところで環境に関する話をさせていただいたりしているんですけど、それって何のためかって言うとやっぱり10年後、20年後は社会で働くその主役になる皆さんに環境問題については理解を早い時から知って考えてもらってアクションできるって言うそういうベースを作っていきたいと思っているからです。

ありがとうございます。
大豆ミート全般にも関わるんですけど、購入する際の基準だったり注意すべき点などあるでしょうか?

そうですね。5年とか10年とか経つとどこもそんなに味っていうところだと技術が均一化しそうな気がします。例えばポテトチップスってどこが一番好きですかって言われてもなんかちょっとわかんないっていうかまあまあ大体美味しいよねみたいなそんな感じになるんじゃないかなと。企業の理念だったりとかどういう考えでこのプロダクトが生まれてどういうことを成し遂げようとして商品を広げて行こうとしてるのかっていうことに共感できるかが大事になると思います。

商品の購入はその企業への投票だって言いますもんね。

今後の展望

最後に今後の目標や展望などありましたら教えください。

Soycle自体はもっと多くの人に知っていただきたいなと思っています。
結局この環境問題っていうところを本当に解決しようと思ったら当然いち事業者ではもう全く歯が立たないというかそんな状態です。なので環境に配慮したサービスとか事業主さんと一緒になってこの取り組みを広げていきたいなという風に思っています。

私たちみたいなスタートアップって広告費を十分かけられていない状況があります。そこにお金をかけちゃうとお客さんの買う値段にダイレクトに跳ね返っちゃうんで僕はそこ選びたくないなと思っています。
そうじゃなくて環境に配慮した事業を支持してるお客さんってやっぱり一定数いると思うので、そのお客様にこういう新しいサービスが出たよっていう感じで、事業者同士でお客様へご案内ができれば無駄なパワーを使わずに良い事業はきちんとそのまま伸びていくような社会ができるし、環境に配慮したサービスっていうのも事業としても成り立っていくそんな世界を早く作っていきたいなと思っています。

応援しています!
本日はありがとうございました!

ありがとうございました。

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