エシカルインタビューVol.26 タイの職人が作りだす伝統工芸品 ヤーンリパオバッグ

エシカルインタビューVol.26 タイの職人が作りだす伝統工芸品 ヤーンリパオバッグ

活動内容

今回はSoeruさんにお話を伺っていきます。よろしくお願いします。

よろしくお願いします。

まずは事業内容を教えてください。

私たちのショップでは、ヤーンリパオバッグというタイの伝統工芸品を販売しています。

ヤーンリパオバッグのショップを始められた背景はどのようなものですか?

昔からエシカルの要素を持ったショップにとても興味があったんです。自分もそのようなショップをやりたいなと思っていた時にヤーンリパオバッグに出会って、そこから販売をするようになりました。

商品について

こちらの商品のエシカルなポイントは何ですか?

主に二つあります。
一つ目は、材料にヤーンリパオというツル性の植物が使われているところです。バッグ自体には様々な色があるのですが、その色も自然由来の天然の方法で染められています。また、竹で本体をつくってからヤーンリパオを編み込んでいくので、作りがとてもしっかりしており、孫の代まで使えるほど長持ちします。地球に優しい材料、方法で作られているというのが一点目です。

二つ目は、伝統工芸品であるという点です。200年以上続くタイの伝統工芸品なんですが、職人の高齢化が現在進んでいて、また技術も複雑なために、継ぎ手がなかなか育たないそうなんです。日本で需要が生まれるとやりたいという職人も多くなると思うので、文化を守るという点もエシカルだと思います。

とても丈夫というお話もありましたが、そのように、商品のエシカルであること以外でのポイントはどのようなところですか?

本体部分がヤーンリパオなんですが、金具の部分が特徴的なデザインになっています。エジプトを発祥としてヨーロッパ、アジアへと伝播してきたニエロ細工というものを使っています。このバッグが独特な雰囲気を出す一役を担っていると思います。
また、持ち手の部分の素材や形、色がものによって様々で、種類が豊富というのもポイントです。本体部分に編み込まれている模様も色々あるので、本当にたくさんの種類のバッグがありますね

選択の幅がとても広いですね。

ふたの部分に必ず鏡がついているのもヤーンリパオバッグの特徴なんです。女性にはちょっと嬉しい機能だと思います。
あとは重量についてなんですが、竹とヤーンリパオでしっかり編まれている割には軽いんです。私もこのバッグを知った当初はびっくりしました。

独特なデザインをしていますが、どのようなスタイルやシーンで使うのがおすすめですか?

販売し始めて気づいたのですが、結構和服に合わせられる方が多いですね。パーティードレスに合わせたり、女子会に持っていきたいという方もいます。日常的なシーンからパーティーのようなところまで、幅広く使っていただければと思います
バッグとしては勿論、インテリアとしてもお勧めしています。ジュエリーケースや裁縫道具入れ、玄関に置いてキーケースにされている方もいらっしゃいます。

様々な場面で活躍しますね。

置いておくだけでもおしゃれなバッグだと思います。

今後どのような方に手に取っていただきたいですか?

まずは和服を召される方に知っていただきたいですね。お着物専用のバッグだと、あまり着物以外の時に使えないということを言われる方が結構多いんです。このバッグだとドレスにも合わせやすいので、今の着物用のバッグに満足されていない方に届けたいという思いがあります。
あとは、伝統工芸ということを抜きにして、初めて見たときに「これ何だろう!?」と思ってくださった方に使っていただきたいです

エシカルに関する想い

エシカルな商品を扱う理由や思いをお教えください。

近江商人の哲学で「買い手よし、売り手よし、世間よし」「三方よし」というものがあるのですが、みんなが笑顔になるそんなビジネスをできたらいいなと思っているんです。大学の時に日本史を専攻していて博物館学芸員の勉強をしていたんですが、やっぱり文化や伝統、歴史を残していくためにはただ保存して展示すればいいというわけではなくて。「これ素敵だな。大切にしたいな。」という気持ちが先にあって、そのあとに「だから残していきたい」という気持ちを持てるというのが大事だなと思いました。そういった思いもこのショップに込めています。

ヤーンリパオバッグのような伝統工芸品を購入する際の基準や、注意すべきことはありますか?

あまり身構えずに買っていただきたいですね。あとは、大量生産品とは違うということをちょっと頭の片隅に入れておいていただきたいです。大量生産品は、規格などが決まっているものを機械などで一気に製造していくので、同じ品質のものが、素速く大量に作られます。

一方ヤーンリパオバッグのような伝統工芸品は、ひとつひとつ手作りなので、どことなくちょっと歪んでいたり、曲がっていたりすることがあるんです。

もちろんそのようなことがないように、職人の方も技術を磨いたり、私のような売る側がチェックするようにしています。でも機械で作られる物と比べると、全て均一という訳にもいかないし、時間もかかる。そしてどうしても単価が高くなってしまいますね。その辺も手作りの良さや味だったり、培って来た伝統の技なんだなということをご理解いただけるとありがたいなと思います

そうですね。ありがとうございます。
日頃から心掛けているエシカルな行動があったらぜひ教えてください。

何かモノを買うという行動が自己主張になるということを最近すごく意識するようになりました。ライフスタイルブランドのRICCI EVERYDAYさんはウガンダでシングルマザーの方などを雇って製品を作って、アフリカのファブリックを日本に広めると同時に雇用も生み出すということをされている企業なんです。そういう理念や理想を持ったショップのものを買うということをこれから自分ももっとやっていきたいなと思っています。

今後の展望

今後の目標や展望をお聞かせください。

ヤーンリパオバッグという存在がまだ日本にはあまり知られていないので、それを日本に広めていくことと、ゆくゆくは、タイの職人さんの地域の経済が少しでも豊かになるような手助けができる活動をしていきたいなという風に考えています。

今回はSoeruさんにお話を伺いました。ありがとうございました!

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